もくじ
入社後のギャップは必ず生じる
図:就職プロセス調査 (2020年卒)【確報版】「2020年3月度(卒業時点) 内定状況」 より/リクルートキャリア
引用元:退職理由について/エン転職
入社後、ギャップを感じたときに考えること
2 ギャップを埋める方法を考える
1 今のギャップの把握
前述のように会社に入ったとき、多かれ少なかれギャップは必ず生じます。
しかし、それでも続いている人と、別の道(退職や転職など)を進んだ人との違いはなんでしょうか?それは今のままの職場で、何らかの形でギャップを埋められたかどうかです。
ギャップを感じるとどうしても「辞めること」「仕事を変えること」が頭にチラつくのではないでしょうか?
そんな時にご自身のギャップをまとめ、埋めていく方法をお伝えします。
ギャップを感じることをノートに書き出す
まずは思い当たるギャップをノートに書き出してみましょう。
今、自分が何に対してギャップを感じ、不満を抱いているのか、可視化(目に見えるようにすること)することで、頭の中のモヤモヤを整理できます。
(例)お悩みくんの場合
(イメージ)
販売職につくと「ありがとう」とお客さんから直接言われることで充実感が
得られると思っていた。いずれ店長やスーパーバイザーになって販売からマネジメントに携わって収入も増える。
(実際)
「ありがとう」を言われても充実感が得られない。
一緒に働く店長やスーパーバイザーを見ていて、憧れのようなものがない。そんなに収入が上がるわけでもなく、責任だけ負わされてるイメージ。環境を変えようとしないこの会社を続けてていいんだろうか。
書き出したギャップをグループ分けしてみる
次にご自身のギャップをグループ分けしてみましょう。
上記の例文を見ると複数の「ギャップ」が含まれています。グループ分けはご自身がどういった部類のギャップを感じているのか、整理することが目的です。
グループは先ほどの退職理由ランキングの項目を参考にすると分けやすくなります。
なぜなら、前述のようにギャップを埋めることができなかったことが退職理由になっていることがあるからです。
グループ分けはこの先転職することになった際に「企業選び」の新たな基準のひとつにもなりますよ。
(例)お悩みくんの場合
(イメージ)
販売職につくと「ありがとう」とお客さんから直接言われることで充実感が
得られると思っていた。いずれ店長やスーパーバイザーになって販売からマネジメントに携わって収入も増える。
(実際)
「ありがとう」を言われても充実感が得られない。
一緒に働く店長やスーパーバイザーを見ていて、憧れのようなものがない。そんなに収入が上がるわけでもなく、責任だけ負わされてるイメージ。環境を変えようとしないこの会社を続けてていいんだろうか。
赤文字がお悩みくんの感じるギャップだとします。
これを退職理由ランキングの上位項目にグループ分けしてみましょう。
やりがい・達成感 「ありがとう」を言われても充実感が得られない。
企業の将来性 環境を変えようとしないこの会社
人間関係
給与が低い 収入が上がるわけでもなく
残業・休日出勤
自分の成長感が止まった・成長感がない
お悩みくんのギャップは「やりがい・達成感」「企業の将来性」「給与が低い」
の3つに分けることができました。
さらに、この3つで最もイメージとギャップを感じる順に番号をうってみましょう。
より明確にご自身の感じるギャップを把握することができますよ。
2 ギャップを埋める方法を考える
自分の行動を変えることでギャップを埋められるか考えてみましょう。
具体的な方法は人それぞれですが、埋め方には2つ方法があります。
1 グループ項目内でギャップを埋める方法
入社時と現在のギャップをグループ項目の中だけで埋める方法です。
(例)お悩みくんの場合
やりがい・達成感 「ありがとう」を言われても充実感が得られない。
もしかしたら「慣れ」が出てきたかもしれませんし、別のやりがいや達成感を求めるステージに立てたのかもしれません。人の価値観は変わります。入社時にやりがいがあっても、
2~3年もすればやりがいを感じるポイントが変わることは当然あります。そんな時は自分のやりがいや充実感のポイントをもう一度確認してみましょう。
2 異なるグループ項目に目を向けてみる
他のグループ項目によって、ご自身のギャップを埋める方法です。
(例)お悩みくんの場合
給与が低い 収入が上がるわけでもなく
例のように、給与はご自身がどれだけがんばったと思っても、会社からの評価がなければ上がることはありません。
もし、前述の「1 グループ項目内でギャップを埋める方法」を使うとしたら、評価する立場の方と評価基準を明確にし、きちんとしたすり合わせをしていくなどが解決方法として考えられそうですが、実際そうしたケースは少ないのではないでしょうか。
こうした場合、異なるグループ項目に目を向けてみましょう。
例では「やりがい・達成感」「企業の将来性」そして、「給与が低い」こと以外に当たります。
例えば「残業・休日出勤」や「やりたい仕事」に問題がなければ、
・ご自身の休日をより充実させる。
・収入を得るため週末起業にチャレンジする。
・同業他社で現在より収入の良い企業を調べて、今のうちに必要なスキルを現在の企業で磨いておくなどが考えられます。
3 進路を考え直す条件を決めておく
これまでは同じ職場で、ご自身の行動を変えていくことでギャップを埋めていく方法をお伝えしました。
しかし、ご自身の行動を変えても、結果がや不満を変えられないことは会社という組織には必ず存在します。それを受け入れることができれば良いのですが、難しそうな場合は進路変更の検討を私はお勧めします。
進路も車と同じ。急に曲がると危ない
検討と表現したことには理由があります。
それは進路は突然変えようとすると、負担が大きいからです。
車の運転を想像してみてください。
急にハンドルを切る人と、ゆっくり緩やかにハンドルを切る人。
どちらが安全でしょうか?
進路も同じです。ゆるやかにカーブを描くように進路変更するためには
ご自身の気持ちはもちろんですが、今の状況やタイミングを見極めて進めることが大切です。
この状況やタイミングの見極めは人それぞれ異なります。
例えば、
1年後までに給与に関する不満が変わらないのであれば進路変更する
会社の役員などが変わっても会社の方針や将来性が変わらなければ進路変更する
など、ご自身で進路変更をするタイミングの条件をつけてみてください。
そして、そのタイミングを見据えながら、今の職場でできる進路変更の準備をしておきましょう。
進路変更は自発的に決めたと思えることが大事
進路変更の条件を事前に決めておくことにはもうひとつ理由があります。
それは周りに左右されることなく「ご自身の意志で」決めたことを確信するためです。
「会社の業績が悪いから」「人間関係が悪いから」など、周りに振り回されて辞めたのではなく、自分の決めたルールにのっとって進路を変えたという確信が必要です。
そうすれば、今後「あの時・・やっぱり辞めたのは間違いだったかも」という後悔をすることがなくなります。なぜならあなた自身が決めたことと割り切れるからです。
まとめ
今できることと、この先の進路変更両方に目を向けることが大事なんですね。
そのためには慌てず、今と、これからを交互に目を向けてキャリアを進めていくことが大事だよ。
いかがでしたか?